22歳で結婚しました。
結婚した翌年、突然「二世帯住宅を建てる」という話が決まり、
主人の両親、弟、妹と同居することになりました。
結婚前には、同居の話は一切ありませんでした。
結婚したばかりで、いきなり義理の家族との同居。
正直な気持ちを言えば、「話が違う」「騙されたのではないか」と感じたのも事実です。
私は、二人だけの穏やかな新婚生活を思い描いていました。
好きで結婚したはずなのに、現実とのギャップに戸惑い、悩む日々が始まりました。
そんなとき、当時まだ健在だった父が、静かにこう言ってくれました。
「長男と結婚したのなら、同居はある程度予想できたはずだ。
生活の形が固まってから始めるより、まだ何も決まっていない今の方が、
かえってやりやすいかもしれない」
実は、父はこの結婚に反対していました。
それでも泣いてお願いし、結婚を決めたのは私自身でした。
父にとっては、可愛い娘が同居で苦労する姿が、ある程度見えていたのだと思います。
けれど、家を建てての同居はもう決まったこと。
引き返せない状況の中で、あれは父なりの精一杯の助言だったのでしょう。
そうして覚悟を決め、同居生活が始まりました。
今でもはっきり覚えている場面があります。
家の引き渡しが終わり、初めて家族全員で新しい家に入り、夕食の時間になったときのことです。
義理の母の提案で、
義理の母、義理の妹、そして私の三人が正座をし、三つ指をついて頭を下げ、
「家を建てていただき、ありがとうございます」
そう言って、深く頭を下げました。
その瞬間、
私は「少し男尊女卑の価値観が残る家族の一員になったのだ」と、心のどこかで感じていました。
